今回は新しい内容です。そのままですが、【金継ぎ日記】を始めます!
金継ぎをご存知ない方がいるかも知れませんので、少し説明を致します。
【金継ぎ】とは?
割れや欠け、ヒビ(ニューとも言います)の陶器や磁器の破損部分を漆により接着します。金や銀等の金属粉にて装飾し、仕上げる修理、修復技法です。古くは縄文時代から用いられていた技術で、日本独自の技法でもあります。
今回この技法を用いて、私が割ってしまったお皿を再生していきます。
そして、今回挑戦する【金継ぎ】は、本漆の技法です。時間は掛かりますが、その分普段使いには安心なものとなります。
金継ぎの修復方法の種類は主に二種類。
【本漆の技法】と【新漆】の違い
【本漆】ウルシという樹木から採取する樹液。ウルシオールという成分が器の塗料になり、接着剤になります。乾くまでに時間が掛かり、漆かぶれを引き起こしこしたりと、取り扱いに注意が必要です。天然成分で口に付けても大丈夫です。
【新漆】ウルシといいながら、全くの別物。合成の工業溶剤を使用した物で、取り扱いは本漆より楽。乾燥は早いが、成分が完全の安全とは言い切れず、基本的に口につける物には使用しない様に推奨されています。
【第一回目】補修するお皿のご紹介
こちらは韓国の【金海窯】の物。李朝でよく見られた技法【象嵌】でデザインされております。
金海窯を少し説明致します。韓国の窯で既に廃窯しており、現在では入手も難しくなっています。
この窯を立ち上げ、有名にした方がいるのでご紹介します。その方は合田好道です。
日々愛用しておりましたが、先日お皿を不注意で割ってしまい、、
ですが、金継ぎを施ししっかりと再生させ、さらに愛着の湧くお皿を作ろうと思います!
日記を通して、金継ぎの魅力や、金継ぎって簡単そう!といった学びを共有していきます!
金継ぎするのお皿のディテール
裏面は李朝によく見られる刷毛目を施しています。
割れた側面も観察します!高台は浅い作りですね。
李朝時代の物と比べると、全体的に作りが丁寧です。
金海窯は、見た目は李朝の三島手に近いデザインですが、全体的に程よく肩が抜けた構成で、普段使いにとても良いと思います。
今日は修復品の紹介にとどめ、次回は早速補修の一限目に突入します。
本日もお付き合い頂きありがとうございました!
いちご